LVMとは?
複数のディスクボリュームを仮想化し、1つのディスクとして見せたり異なる容量のディスクに見せかける「ボリュームマネージャ」と呼ばれるものです。Windowsでも、ディスク管理ツールを起動すると、「仮想ボリュームマネージャに接続します」などのダイアログが見られると思います。ハードウェア/ソフトウェアRAIDとファイルシステムの間を取り持つソフトウェアと理解していればよいかと思います。
wikipedia:LVM なんかも参考に。
LVMの利点は、ディスク管理が柔軟になるところです。たとえば、今回の録画サーバは初期構成ではディスクは3個用意しますが将来的にはディスクを追加することによって容量を増やすことを考えています。その際、LVM上でディスクを追加し、その中から仮想ディスクに割り当て量を増やすことによって、簡単にディスク容量を追加する運用を行うことができます。
録画サーバのディスク計画
今回のサーバでは、LVM利用を前提として以下のディスク利用計画を立てています。
ポリーュムグループ
ボリュームグループ(Volume Group:VG)とは、複数の物理ディスクからなるディスクのグループのことになります。
今回はシステム用と録画データ用の2つのボリュームグループを用意します。
rootVG
OSとログ用のボリュームグループ
recVG
録画用ボリュームグループ
物理ディスクのスライス
ディスクのスライス計画です。一部のスライスはlinuxパーティションやスワップデバイスに割り当てますが、大半の容量はLVMの物理ボリューム(Physical Volume:PV)として割り当てを行います。
ディスクA
スライス | 用途 | 容量 |
---|---|---|
1 | /boot | 100M |
2 | swap | 4G |
3 | rootVG の PV用 | 60G |
4 | recVG のPV用 | 1.76T |
ディスクB
スライス | 用途 | 容量 |
---|---|---|
1 | rootVG の PV用 | 60G |
2 | recVG のPV用 | 1.76T |
論理ボリューム
論理ボリューム(Logical Volume:LV)とは、VGから切り出した論理的なディスクボリュームです。論理ボリュームに置くデータの特性を考慮して、LVの構成オプションを決定します。
rootVG
LV名 | マウントポイント | 割当容量 | 備考 |
---|---|---|---|
rootLV | / | 20G | ミラー |
varLV | /var | 20G | |
mysqlLV | /var/lib/mysql | 10G | ミラー |
VG名 | 容量 | 空き容量 |
---|---|---|
rootVG | 180G | 100G |
recVG
LV名 | マウントポイント | 割当容量 | 備考 |
---|---|---|---|
epgrecLV | /var/www/epgrec | 10G | ミラー |
videoLV | /var/www/epgrec/video | 1.5T |
VG名 | 容量 | 空き容量 |
---|---|---|
rrecVGVG | 5.28T | 3.7T |
次の日記d:id:tirol_choko:20100528に続く